スピリチュアル 第39柱 私のもこり神様『二人のおんな』 二人のおんな。 二人の女性が、小さなテーブルを挟み、静かに顔を突き合わせている。最近、体調の芳しくない監督について、今後の相談をしているのだ。 一人は監督の奥様。スラリとした和美人。監督が劇映画を撮れない時代は、彼女が家計を支え続けた才女で... 2021.11.16 スピリチュアル
スピリチュアル 第38柱 私のおじさん神様『別れの予感』 別れの予感。 監督の部屋から、怪しげな「喘ぎ声」が聞こえてくる。大きくなったり、小さくなったり。事務所のスタッフたちは、壁から筒抜けのその「声」に、いつものようにニンマリと顔を見合わせる。 声の正体は、わかっている。監督が映画のDVD鑑賞を... 2021.11.14 スピリチュアル
スピリチュアル 第35柱 『足音の違い』 足音の違い。 この制作会社は、社員以外にも、数多くの方が出入りしている。カメラマンさん、音響さん、美術さん、スクリプターさん、配給会社さん、時には、出演俳優さんなど、多種多彩である。中でも、監督の右腕ともいえる男性2名は、プロデューサー・ガ... 2021.11.08 スピリチュアル
スピリチュアル 第33柱 私のもこり神様『経理の慶子さん』 経理の慶子さん。 慶子さん(仮名)は、元・会計事務所勤務の経理のプロである。結婚・出産後、ガガさんにスカウトされ、この映画制作会社で働いているそうだ。 色白、ふくよかで、優しい喋り方。どことなく女優の松坂慶子さんに似ている。(なので、このブ... 2021.11.04 スピリチュアル
スピリチュアル 第32柱 私のもこり神様『カニと監督』 カニと監督。 「カニ・チャーハンが食べたい」 ほーら、始まった。監督お得意の「ワガママちゃん」の発動だ。 今日の昼食は、駅前の中華飯店から出前をとる予定だ。メニューに「エビ」チャーハンはあるが、「カニ」チャーハンは存在しない。監督、ここは一... 2021.11.02 スピリチュアル
スピリチュアル 第31柱 私のもこり神様『探偵物語』 探偵物語。 「いいか、絶対、監督から目を離すなよ」 聞いたよ、ガガさん。もう、100回、聞いた。 映画制作会社に入社してから、半年が過ぎた。まこの仕事は、事務職とは名ばかりの雑用係である。毎日出勤する監督の食事の手配や、プロデューサー・ガガ... 2021.10.31 スピリチュアル
スピリチュアル 第30柱 私のもこり神様『男とか、女とか』 男とか、女とか。 まこの務める映画制作会社の代表は「スケベじじぃ」いや「監督」が務めているが、実際に事務所を切り盛りしているのはプロデューサーのガガさんである。(ガガさんの容姿等については、第24柱 私のもこり神様『プロデューサー・ガガ。』... 2021.10.29 スピリチュアル
スピリチュアル 第29柱 私のもこり神様『ゆけ!下僕道』 ゆけ!下僕道 「映画」を、そして「映画人」をもっと知りたい。まずは、まこの雇い主である「監督」の作品から観てみよう。 前にも記述したが、実は、監督は国内外の映画祭でも高く評価されるほどの大巨匠である。映画界に飛び込み50年、映画一筋の道を歩... 2021.10.27 スピリチュアル
スピリチュアル 第28柱 私のもこり神様『野蛮人、それは』 野蛮人、それは 年間365日、ガバチョを腰にぶら下げている、カメアシの亀くん(仮名)。ある日、アタシに懇願してきた。「スカートで、椅子の上に立ってくれ。そして、下から写真を撮らせてくれ」 ちなみに、ガバチョはガムテープ、カメアシはカメラマン... 2021.10.25 スピリチュアル
スピリチュアル 第27柱 私のもこり神様『皮、喰う人々。』 皮、喰う人々。 一般企業から映画制作会社へ。初めての経験は、「見るもの」「聞くもの」だけではない。映画界で働く「人々」もまた、人生で初めて出会う、珍しい輩(やから)ばかりである。 朝、事務所に出社すると、床に直接、ゴロンと寝転がっている見知... 2021.10.23 スピリチュアル