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第44柱 私のあねご神様『ALIVE or DEAD』

サバイバル。「ほら。どんどん呑みなさい」口をつけたばかりのまこのグラスに、更に、ワインを流し込む花子先輩。呑ませ上手、注(つ)ぎ上手。自身もぐいぐいと呑み進めながら、何だか凄く嬉しそうだ。花子先輩がご機嫌なのは、何よりなのだが……。まこが誘...
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第43柱 私のあねご神様『一匹狼』

一匹狼。「いつまでランチしてんの? 他の人が出かけられないでしょ!」ほーーーい。スミマセンでしたぁ。女帝・花子先輩に一喝され、ランチから戻った女性陣たちが、散り散りに逃げ惑っている。仁王立ちの花子先輩。よく見る光景だ。花子先輩は、長年この会...
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第42柱 私のおじさん神様『DEEPな予感』

DEEPな予感。もう一度、映画界に就職すると心に決めてから、半年後。まこは、今、映画業界の片隅で働いている。引き寄せの法則は、偉大なり!働き始めたのは、映画の団体。映画界の仕組みを整えたり、業界全体を後方支援する会社で、映画界のVIP達が頻...
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第41柱 私のもこり神様『スタンバイ』

スタンバイ。事務所が事実上の解散となり、突然の無職となった。当時32歳、独身。彼氏なし。貯金なし。仕事なし。うー。哀れの極みである。子供の頃は、32歳って、もっとずっと「大人」だと思ってた。多くの知識、多くの経験。何でも出来て、色んなモノを...
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第40柱 私のもこり神様『終わりの美学』

終わりの美学。「急で悪いな。退職金も出せないけど」ガガさんが、無理に笑顔を作り、まこに告げた。抗(あらが)う筈などない。『わかりました』と静かに受け入れるだけだ。結局、監督率いるこの映画制作会社は、収束へと舵を切った。正確に云うと、会社の名...
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第39柱 私のもこり神様『二人のおんな』

二人のおんな。二人の女性が、小さなテーブルを挟み、静かに顔を突き合わせている。最近、体調の芳しくない監督について、今後の相談をしているのだ。一人は監督の奥様。スラリとした和美人。監督が劇映画を撮れない時代は、彼女が家計を支え続けた才女でもあ...
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第38柱 私のおじさん神様『別れの予感』

別れの予感。監督の部屋から、怪しげな「喘ぎ声」が聞こえてくる。大きくなったり、小さくなったり。事務所のスタッフたちは、壁から筒抜けのその「声」に、いつものようにニンマリと顔を見合わせる。声の正体は、わかっている。監督が映画のDVD鑑賞をして...
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第37柱 私の母さん神様『大切なこと』

結婚と大恋愛。恋、恋、恋。血走った眼で、辺りを見回す。ふー。無理だ。どこにも「恋」なんて転がっていない。このままでは、「恋」が「呪い」に変わりそうだ。ここ数日、「恋」について考えていた。友人・桃子から出された宿題により(理想の恋人の条件:第...
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第36柱 『理想の恋人の条件』

理想の恋人の条件。「で、どんな人がいいの?」友人・桃子(仮名)が、興味津々な顔で尋ねてきた。『最近、恋をしていない』まこのお悩み相談を兼ねた、休日のランチ・ミーティングである。彼女は、高校時代からの親友で、タレントの菊池桃子さんに似た美女で...
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第35柱 『足音の違い』

足音の違い。この制作会社は、社員以外にも、数多くの方が出入りしている。カメラマンさん、音響さん、美術さん、スクリプターさん、配給会社さん、時には、出演俳優さんなど、多種多彩である。中でも、監督の右腕ともいえる男性2名は、プロデューサー・ガガ...