ひとり静かに。
ボヤける視界。
うほん、うほんと、咳が出る。
嗚呼、何年かぶりに、
風邪をひいたようだ。
今日は早退して、早く家に帰ろう。
温かいお茶を片手に、毛布に包まるんだ。
食事の支度も、
掃除も、
洗濯も、
今日のアタシには関係ない。
ひとり静かに、
アタシはアタシだけの心配をすればいい。
ひとりだから。
誰かにうつしてしまう心配もない。
ひとりだから。
誰に気兼ねすることない。
本当は、こんな時、
淋しいなとか、心細いなと思えるような人間ならば、
アタシの人生、もっと違っていたかもしれないな。
アタシは、風邪をひくと。
「一人で良かった」と思っちまう。
一人だからこそ味わえる。
この穏やかな孤独が好きだ。

本日のまこメシ。
取り敢えず。
「おでん」と「果物」。
【薬も簡易食料もたっぷりあんのよの本日のまこメシ。】
・(温めるだけの)おでんセット
・フルーツ盛り合わせ(シャインマスカット/リンゴ/冷凍マンゴー)
・豆乳

だからと云って。
「淋しさ」も「心細さ」も、知らないふりをして生きてきたわけじゃない。
ただ、表に出すのは得意じゃないだけだ。
「誰か」に弱さを見せるのは、怖いんだ。
それに、「淋しさ」や「心細さ」を感じることは、
自分のココロを深く見つめるきっかけにもなる。
そして、他者の痛みや苦しみを理解する、
優しさの源にもなると思うんだ。
こんな風に。
温かい毛布に包まりながら。
ひとりを味わい尽くすのも、
悪くないと思うのだよ。


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