認知症

父の認知症が始まった。#10

認定結果。認定結果が通知されてきた。要支援1。「介護」までは必要ないが、「支援」は必要とのことである。(認定区分の詳細は、「父の認知症が始まった。#9」を参照)「介護」ではなく「支援」という言葉に、父も、自分なりに納得したようだ。そりゃぁ、...

父の認知症が始まった。#9

申請? 認定調査? 次から次へと色々あるな。父が「認知症」と診断されてからの姉の行動は早かった。病院の診断書を手に、地域の福祉相談窓口へと走ったのだ。認知症は、症状が進むと、いずれ介護が必要になる。また、今できることをして、少しでも進行を遅...

父の認知症が始まった。#8

高齢者の約5人に1人が認知症に?「認知症です」父の精密検査後、主治医から、はっきりとそう宣告された。検査前に感じていた「もしかしたら、何かの間違いかも」という一縷の望みは、あっけなく打ち砕かれてしまった。父の場合、薬での治療は難しいとのこと...

父の認知症が始まった。#7

実家にて。「ぎりぎりボケてるらしい」「この前までは、ぎりぎりボケてなかったんだけどな」元気を装っているのだろうか?そう云って、父は明るく笑った。この三連休を利用して、実家に帰省してみたが、1か月半前に会った父と、今、目の前にいる父と、何ら変...

父の認知症が始まった。#6

アタシの未来。父の精密検査は、まだ終わっていない。ゆえに、治療方針も決まらないんだ。この先、父は、アタシは、アタシ達家族は、どうなっていくのだろう?正直。不安しかない。あ”---。今、色々、想像したって仕方ない。そもそも、色々考えるほど、選...

父の認知症が始まった。#5

誰かが死ぬまで空きません。「100人、待ってるんですよ」「誰かが死ぬまで空きません」義理の両親の介護を経験したアタシの姉は、以前、公的施設関係者に入居を相談した際に、こんな恐ろしい言葉を、投げられたそうだ。ぶるっ。背筋が凍るじゃないか。だけ...

父の認知症が始まった。#4

認知症1年生。「今度、病院でアレをやるんだ」アレ?優勝か?MRI検査。奇妙な筒の中に横たわり、脳や身体の中を撮影する例の「アレ」である。父の場合、掛かりつけの病院で認知症の初期症状がみられると診断されたが、再度、専門医によるMRI検査を勧め...

父の認知症が始まった。#3

惨敗。19時00分。震える手で、父に電話をした。4回、5回。いつものように、数回、呼び出し音が流れる。何だか、判決を言い渡されるのを待っている気分だ。死刑?無期懲役?いやいや、紛れもなく冤罪だぞ。6回目のコールで、父が電話に出た。ゆっくりと...

父の認知症が始まった。#2

19時00分。19時ジャスト。アタシから父に電話するタイミングは、いつもこの時間だ。父の生活習慣を考えると、父が毎日欠かさず見ているNHKのニュースと天気予報が終わり、一番、電話をとりやすい状況にいるからだ。しかし、アタシは、今日も残業。会...

父の認知症が始まったと云われた。震えている。#1

認知症。それは、突然の知らせだった。「今日、お父さんと一緒に、病院の先生のお話を聞いてきました」「認知症が始まったようです」姉のLINEの文言は、とても静かで、だからこそ、優しくもあり、恐怖すら感じた。父は、現在、田舎で一人暮らし。母は、随...