イマーシブミュージアム。
『鑑賞する絵画から、体感する絵画へ』
そんな謳い文句につられ、日本橋三井ホールにて開催中の「Immersive Museum(イマーシブミュージアム)」を来訪。
モネもドガもルノワールも、よー解らんくせに、美術展を訪れてみた。
![](https://makomako-memo.com/wp-content/uploads/2022/08/DSC_0723-800x450.jpg)
東京では珍しく、朝から雷が鳴り響いていた平日の昼下がり。
わざわざ有給をとっての訪問だ。
テニスコート3面ほどの広さの体育館のような会場に足を踏み入れると、
床や壁面に、流れるような映像が投影されていた。
30分でワンセット。
終了すると、また、同じ内容が繰り返されるシステムだ。
申し訳ないが、正直に云おう。
普段、最新鋭の映画館に慣れているせいか、その画質の粗さと音楽の単調さに辟易(へきえき)した。
モネ君の事は、全く知らんが。
彼も、呆れているのではないだろうか?
しっかし。
空いていると高を括っていたが、結構な人、人、人。
推定150名くらい?
野鳥の会の皆さん、いかがでしょうか?
会場には、「人をダメにするソファ」みたいな椅子が、少しだけ無造作に並べられているが、大体、カップルが占拠している。
椅子からあぶれた寂しいオトナ達は、絵画そっちのけで、次の椅子取りゲームに必死だ。
なんだ。
アタシは、何を見せられているのだ?
画質の悪いルノワール?
中央のソファで、いつまでもイチャついてるカップル?
椅子取りゲームの勝者のドヤ顔?
そして、今、まさに見せられているのは。
四角い尻(しり)だ。
会場の隅にある箱椅子に座り、絵画を眺めていたら。
突如として、目の前に現れた、巨大な四角い尻、二つ。
他にも場所があるのだから、
可能な限り、人の前は立たないでいただきたい。(涙)
いや、違う。
人のせいにしてはいけない。
悪いのは、全て、このアタシだ。
たいして好きでもない美術展など、調子に乗って訪れたもんだから、
こんなことになっちまったんだ。
恥を忍んで打ち明けるならば、
「美術展を訪れた。とても有意義な時間が流れた」的な自分に酔いしれたかっただけなのだよ。
嗚呼。
目の前の四角い尻は、アタシへの罰だ。
今、アタシの目の前に広がっているのは、
モネでもドガでもルノワールでもなく、
四角い
醜い
はみ出し気味の
二つの尻。
尻だけが、今のアタシの視界の全てだ。
尻に出したチケット代は、2500円。
たいして好きでもないのに、美術展など訪れた自分を、
今、心から、猛烈に、
呪う。
本日のまこメシ。
他人の尻に出した2500円を取り戻すべく、
これからは、残飯整理に励むのだよ。
【朝飯、いや、もう昼だよの休日のまこメシ。】
・カリカリ梅とシソのおにぎり
・卵焼き
・ほうれん草のお浸し
・味噌汁(マルコメ即席)
![](https://makomako-memo.com/wp-content/uploads/2022/08/DSC_0704-800x450.jpg)
2500円あったら、他に何が出来ただろう?
ご褒美ランチ?
ハーゲンダッツのミニカップ、1週間分?
青春18きっぷで、日本中、どこまでも?
いや。
死んだ子の年の数を数えるような事は、もう止めよう。
失った2500円も、成仏出来ないではないか?
それに。
本来、尻は「罰」ではない。
尻は、芸術品なのだよ。
だから。
自分も含め、
四角い尻を持つ哀れな人々を、戒(いまし)めよう。
己(おのれ)の尻(しり)を叩き上げ、
慈しみ、労わってやれ。
何気に訪れた美術館でも、
きっと誰かが、見ているぞ。
尻を。
大切に。
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