メロンとキュウリ。
以前、家族旅行で訪れた温泉宿のバイキングでの出来事。
「メロン」を食べて「キュウリみたい」と笑ったことがある。
ほんの冗談のつもり。
その場を盛り上げたい気持ちで放った一言だ。
が、あれから、1年以上経過したある日。
姉が、氷のような顔をして、アタシにこう云ったんだ。
「あの時さ」
「メロンじゃなくてキュウリって云って笑ったよね?」
一瞬、なんのことかも分からなかったが。
姉の声音の「重さ」から、彼女の逆鱗(げきりん)に触れていることだけは理解できた。
ぐるぐると、記憶を巡る。
そうか。
あの宿は、「姉」が予約してくれて、バイキングのメロンも「姉」が皆の分を持ってきてくれたんだ。それなのに、「きゅうりみたいに安っぽい」と揶揄(やゆ)されたと感じたのであろう。
ぐるぐると、ココロも回る。
はん? 悪気はなかったんだし。
だいいち、1年以上前のことを今さら云われてもね。
いやいや。
アタシの不用意な一言で、姉が傷ついたのは事実であろう。
こんな時、言い訳はご法度だ。
とにかく、ひたすら謝るしかない。
姉よ、スマン。
あの宿は素晴らしかった。
アナタのお蔭で家族旅行の良い思い出が出来たよ。
それに、アタシは、「キュウリ」くらい歯ごたえのある食べ物の方が好きなんだ。
ガリガリした方が、顎(あご)が喜ぶってもんじゃあないか。
そして、また。
姉に怒られました。

本日のまこメシ。
その一言。
本当に必要?
【海より深く反省中の本日のまこメシ。】
・ご飯
・味噌汁
・卵焼き/明太子
・キュウリの漬物
・スイカ
・豆乳

普段から、余計な一言が多く、
図らずも、人を傷つけてしまうことがある。
良かれと思って云ってみても。
一生懸命、語ってみても。
いつだって言葉は不完全で、
思い通りに伝わらないこともあるよね。
だからと云って、
押し黙れば賢(かしこ)いというわけでもなく。
口に出さなきゃ、伝わらないこともあるし、
伝えることで、更に、良い関係になれることだってあると思うんだ。
だからこそ、自分が語る言葉に責任を持って、
お互い気持ちの良い会話になるよう、心がけなきゃだな。
余計な一言ではなく、
大切な言葉を、届けたいと思うのだよ。
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