ホラー? 友情? 冒険? シリアス?
ふわふわしていた。
まんまるしていた。
これはもう、癒しの旅だと信じていた。
なのに、物語だけ、
急に古い井戸の底を覗いてしまったような深さを見せてくる。
怖い。
聞いてないよ。
いや、少しは聞いていた気もするけれど……。
とにかく、あの見た目でその角度から刺してくるのは、かなりの反則じゃないか?
体感としては、『八つ墓村』より『映画ちいかわ 人魚の島のひみつ』の方が、断然、怖い。
何故なら『八つ墓村』は、最初から、「私は怖い話ですけど、何か?」という名札を下げて立ってくれているからだ。
とても親切。
心の準備が出来る。
でも、『映画ちいかわ』は違う。
「えへへ」と笑って近づいてきて、次の瞬間、心を暗がりにぬるりと引き込む。
攻めている。
ヤル気満々である。
その勇気、どうした?
その可愛さで、その不穏を運ぶ判断、誰が上を説得した?
癒やされると思って座ったのに、気づけばアタシは、「この展開を子ども向けの顔でやるんですか?」と小声で天井に確認していたぞ。
観終わった後に残るのは、癒しなんかじゃない。
妙に質のいい「戦慄(せんりつ)」だ。
可愛い見ためだから、余計に怖い。
ブルッとしたのに、何故か拍手したくなる。
ありがとう。
だけど、これはありなのか?
だが、嫌いじゃない。
むしろ好きだ。
いや、だいぶ好きだ。
もしかしたら、
好みは、真っぷたつに割れるかもしれない映画だけれど。
もし、キミがまだ観ていないのであれば、
是非、映画館で震えてくれたまえ。

本日のまこメシ。
ホントは、貝汁とカツカレーが食べたかったけれど。
貝汁と焼き鳥丼で我慢。(これも旨いけど)
【アタシは島二郎が好きのランチのまこメシ。】
『焼き鳥ドリフ』
・ドリフランチ重としじみ汁

嗚呼、『ちいかわ』よ。
アタシは悟ってしまった。
あの愛らしさはアタシを包む毛布ではない。
人を油断させるための、上等な罠でもあるのだ。
アタシも、映画の最初の方は、少し寝ちゃったけれど。
気付いた時には、『ちいかわ』は、ふわふわしているくせに、アタシの心にしっかりと爪を突き立ててきたんだ。
恐ろしい。
そして、見事であった。
だから、アタシは、きっと、
次回作も観ちまうんだろうな。
震えながら。


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