石が人を選ぶ。
先日、
大通りに面したジュエリーショップで、アクセサリーを眺めていたら。
近くにいた20代くらいの若い女性二人連れが、
「ね、ね、ここの店、見てみる?」と、興味を抱いたようだ。
店の奥には、高級品も陳列されているが、
店先には、お手頃価格の可愛いピアスやリングなども沢山ある。
お嬢さん方も、そろそろ本物を身に着けるのも良いかもね。
しかし、
一人が、商品をチラと一瞥(いちべつ)し、
「うーん、これって、オバさんがするヤツじゃない?」
と大声で言い放ち、
二人でキャハハと笑い合って、足早に立ち去ってしまったのだ。
店内にいたお客さんも、
お店の人も、
勿論、アタシも、
唖然である。
そりゃあ、今のキミたちにとっては、
プチプラのアクセサリーの方が、魅力的だろう。
安くて可愛い商品だって、
十分、キミたちを引き立ててくれるに違いない。
だけど。
人は必ず年をとる。
他人や店の人に敬意を図れない人間が、
いずれ年を重ねた時に、
果たして、このアクセサリーが似合う女性になれるだろうか?
「宝石も人を選ぶのですよ」
お店の奥から、小さな声が聴こえた。
そうね。
あの子たちは、この先も、
この高貴な宝石たちに選ばれることはないだろう。
本日のまこメシ。
シャウエッセン。
大人喰い。
【いつでまでも米とシャウエッセンが似合う女性でありたいのだよの休日の朝食のまこメシ。】
・シャウエッセン(1袋)
・ご飯(ファンケル発芽米:白米=1:1)
・納豆
・きゅうりの漬物
・豆茶
「宝石も人を選ぶのですよ」
お店の奥から聞こえた小さな声の方向を振り返る。
あれ? 誰もいない?
アタシは、じっと目を凝らす。
そこには、アメジストのリングが、
ひっそりと煌めいていた。
鮮やかな紫に、
薔薇色の光が浮かんで消えた。
つづく
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