第110柱 『伝説の占い師』

スピリチュアル
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占いの館。


「黙って座ればピタリと当る」


そんな謳い文句に惹かれ、
昔、大阪旅行中に、とある「占いの館」をフラリと訪れたことがある。


沢山ブースがあるけれど、
ピンと来たんだ、
一番地味な「あの人」を、選んでみたのだよ。


「あの人」は、アタシの手相をジッと見つめている。
気のせいかな?
軽い眩暈(めまい)を感じたんだ。




「あなた、長女ですね?」

「いいえ」



「でも、家を継いでいませんか?」

「いいえ」



「じゃあ、起業されてますね?」

「いいえ」



「ふーん。あなた、もしかしたら、離婚するかもしれないわ」

「結婚もしてません」



「恋人とは別れるかも」

「いません」



「あなた、実は寂しがり屋でしょ?」

「いえ、一人が好きです」



「でも、人と話すのは好きよね?」

「いえ、人間嫌いです」



「あなたAB型で……」

「違います」(喰い気味で)







ここまで不正解を叩き出す占い師に初めて出逢った。


アタシの中では、紛れもなく「伝説の占い師」となる。










「あなた、南の方の生まれでしょ?」














「北関東です!」

本日のまこメシ。



100% ハズすのも。


奇跡。


【それはそれで愉しかったの晩酌のまこメシ。】
・焼き鳥盛合せ
・野菜サラダ
・キムチ
・日本酒(冷酒)


先日、面白半分で、近所にある小さな占い処に行ってみた。
きちんと学問として占いを勉強されている、れっきとした占い師さんである。


アタシは、会社員。
仕事は順調だが、これからは、もう好きなことだけして暮らしたい。
思い切って会社を辞めたいのだが、と相談してみた。
どうせ中庸なことしか云わないよね、と心の中で思いながら。


「占いではなく、現実問題、皆、生活をしていかなくてはなりません」

「だけど……」


占い師は、真っすぐにアタシを見つめ、潔(いさぎよ)くこう言い放った。


「占いでは、あなたは直感で動く方と出ています」

「風の時代です。おやりなさい」




当たるも八卦、当たらぬも八卦。

この人を、伝説の占い師に出来るか出来ないかは、

きっと、アタシ次第だ。


つづく

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