好きなことは仕事にしない方がいい?
映画業界の片隅で働くアタシは、
なるべく劇場で新作を観るように心がけている。
同僚たちも同じ考えのようで、
足繁く映画館へ通っている人も多い。
なので、新作映画の感想を語り合う機会も多いのだが、
そのたびに、アタシは、首を傾げてしまうのである。
男性A「これ、数字がとれる映画じゃないよ」
男性B「製作費がかかり過ぎだよね」
男性C「あの監督は、長回し(カットせずにカメラを回し続けること)が好きだよねぇ」
男性D「○○(→某有名俳優)をもっとイカさないと」
中には、洋画の新作映画を日本版にリメイクしたと見立て、
「主演は○○で」と想定している強者までいる。
しかし、云っておくが、
彼らは、「本物の」プロデューサーでも監督でもない。
云うなれば、「なんちゃってプロデューサー」である。
そんな彼らの「映画の感想」を聞くたびに、
それはそれで、新しい視点でとても興味深いのだが。
卑しいアタシは、
いつも心の中で、こう思っちまうんだ。
うるせぇ。
純粋に、映画を愉しめよ。
何となくだが、
映画を語る彼らを見ていると、苦しそうに感じるんだ。
だから、アタシは、阿呆(あほう)のように、
こんな感想を繰り返す。
「すっごい面白かった」
「アタシ、この映画、好き!」
本日のまこメシ。
残業続きで疲れた身体に。
「和」の晩酌を。
【今日はたっぷり寝ましたの本日の晩酌のまこメシ。】
・もつ煮
・かぼちゃの煮物
・油揚げ焼き
・かまぼこ
・日本酒(冷酒)
ここにいる「なんちゃってプロデューサー」たちは、
かつては、最強の映画ファンだったに違いない。
学生の頃から、映画館に通い、
映画に恋い焦がれ、
難関を突破し映画会社に就職、
映画を世に広める側を追求してきた人だちだ。
だけど、長い間、映画でメシを喰わせて貰っていると、
映画を「商売」としてしか、観られなくなるのかな?
好きなものは好き。
面白いものは面白い。
これじゃダメなんだろうか?
だとしたら。
好きなことを仕事にするのも、一考を要するな。
ただ、純粋に好きなものを、
人生の中から、減らしたくないもんな。
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