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第69柱 『悪魔が上司になるなんて』

悪魔が上司になるなんて。 男は、常に危険な存在だった。(男については、第68柱『そして悪魔がやって来た』を参照) 上層部の人間には、媚び諂(へつら)うが。弱い立場の人間には、徹底的に、威張り散らす。 ゴツゴツとした厳(いか)つい身体。威勢の...
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第68柱 『そして悪魔がやって来た』

そして悪魔がやって来た。 その男は。最初は、全く存在感のない男だった。 50代男性、ある大手会社からの出向者である。出向者には、2種類いるようで、適材適所に配置され本領発揮する人と、会社としては不要な人材だけれど、クビにも出来ないのでと、関...
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第67柱 私の母さん神様『楽しい日々は続かない』

理想の上司。 以前の上司は、理想の上司だった。 彼は、皆より1時間半前に出社し、黙々と自分の仕事を片付けていた。就業時間内は「部下の為に尽くす」と云って、報告・連絡・相談を「いつでも」聞いてくれた。そして、毎日、定時には会社を出て、大好きな...
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第66柱 私の母さん神様『お彼岸』

お彼岸。 秋のお彼岸(おひがん)がやって来た。お彼岸とは、「春彼岸」と「秋彼岸」の年に2回。それぞれ「春分の日」と「秋分の日」を中日(ちゅうにち)とし、前後の三日を合わせた七日間のことを云う。 お彼岸の中日(ちゅうにち)は、何とも興味深い日...
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第65柱 私のあねご神様『選択』

分かれ道。 ある時、会社の同僚が、真剣な顔をして問うてきた。 「私、人を好きになってもいいのかな?」 彼女は、経理担当のしっかり者。女優の綾瀬はるかさんに似ている超絶美人である。(なので、このブログでは、彼女の事をハルカさんと呼ばせていただ...
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第64柱 『水の中』

水の中。 水中から見上げる太陽は、何て美しいのだろう。 揺れ踊る波間をすり抜けた光の帯が、幾重にも重なり合い、宝石の矢のように降り注いでいる。 その時、アタシは、薄れ行く意識の中で、うっとりと水面を見上げていたんだ。 あれはまだ、アタシが小...
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第63柱 『変わらないモノ』

三者”快”談。 失礼を承知で云うが。アタシの尊敬するプロデューサーM氏は、ちょっこり『ヨーダ』に似ている。 『ヨーダ』とは、『スター・ウォーズ』の主要キャラクターの一人で、見た目は小柄な老人だが、銀河系最高の剣士と呼ばれるジェダイ・マスター...
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第62柱 『福の神と貧乏神』

貧乏神。 オイラは貧乏神。 痩せっぽちで、ボロボロの服を着て、皆に嫌われ者のオイラだが、れっきとした「神様」だ。 あちこちから追い払われ続け。流れ流れて、今は「まこ」という名の女の家にいる。 四角い部屋を、丸く履き。たまに、燃えるゴミを出し...
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第61柱 私のあねご神様『目に見えないもの』

三代目。 「酒の一滴は、血の一滴!」 いつものフレーズを叫びながら。グラスを逆さまにして、最後の一滴まで、己(おのれ)の舌に流し込んでいる女性がいる。 彼女は、活動写真プロデューサー。創業100年を超える老舗映画社の三代目だ。1910年(明...
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第60柱 私のあねご神様『夢を追う人』

夢を追う人。 映画に携わる会社で仕事をしていると。たくさんの「卵」たちが、アルバイトとして訪れる。 監督の卵俳優の卵脚本家の卵などなど。 彼らは、アルバイトをしながら、自主映画を制作したり、小さな舞台に出演したり、作品をコンクールに応募した...