エスカレーター戦争。
今日もまた。
眠たさと疲れを背負ったまま会社へ向かう。
毎日のように現れる。
駅のエスカレーターで割り込む輩(やから)たち。
そんなに急がなきゃ、生きていけないの?
胸の奥で小さな火花がバチッと跳ねる。
ちょっと頭を下げるとか、
スミマセンと声をかけるとか、
皆が気持ちよくいられる方法は、いくらでもあるでしょ?
スマホから視線を外さずに割り込んでくるあの人や、
杖(つえ)つく人の横を、一段飛ばしで駆け上がるあの人を横目で見つめ、
アタシは、列の最後尾からおとなしく左側の列に乗り込む。
押し合いへし合いの世界で、
譲ってばかりの自分を時々ひどく損な役回りに思う日もあるけれど、
奪うよりも譲る方が断然気持ちがいい。
少なくともあの人たちよりも、少しだけ機嫌よくこの1日を過ごせる筈だ。
嗚呼、忌々(いまいま)しい。
心の中で毒をひとさじ零(こぼ)したら、
その後で、深呼吸もひとさじ足してみる。
「まぁ、いいか。アタシはアタシのペースで行こう」
そう思えた朝は、
少しだけ柔らかになる。

本日のまこメシ。
そんなに生き急ぎたい人は。
早く老けてしまえばいい。
【譲った日、どら焼き2個!の本日のスイーツのまこメシ。】
『浅草亀十』
・どら焼き(白あん/黒あん)
・お茶

エスカレーターは、相変わらず、上へ上へと進んでいく。
割り込む人も、
譲る人も、
駆け抜ける人も、
立ち止まる人も、
同じ方向へと運ばれていく。
エスカレーターが上階に辿り着く頃には、
さっきまでアタシの胸に刺さっていた棘がいつの間にか抜けていた。
どちらが正しいでも、
どちらが偉いでもなく、
ただ、それぞれの生き方や考え方が、
少し違うだけ。
割り込む人は相変わらずで、
そんな世界も相変わらずで、
だけど、アタシは、平和な朝を愛したいからさ。
見知らぬ他人も、
自分自身も、
少しだけ大切にしながら、
さぁ、チカラ強く歩き出そう。
エスカレーターで割り込む人。忌々しい。1 はこちら。


コメント