会社で爪を切る人。
静かなオフィスに、「パチンパチン」と響き渡る。
集中を遮(さえぎ)るその音は、まるで悪魔の調べのよう。
嗚呼。
目の前のあの人が、またデスクで爪を切っている。
なぜ、この場所で、今なのか?
嫌悪感が広がっていく。
ある人にとっては、気にもならない行為かも?
だけど、ある人にとっては、不快な行為なんだ。
身だしなみ?
マナー違反?
正解はなんなの?
少なくともアタシは、反吐(ヘド)が出る。
「家で切れよ」と叫びたくなる。
欧米諸国では、爪を切る=排泄行為。
トイレで用を足すことや、痰を吐く行為と同じとみなされるそうだ。
アタシは朝から何を見せられているんだ?
苛立たしい。
嗚呼、苛立たしい。
繰り返される悪魔の儀式は、
まだ、始まったばかり。

本日のまこメシ。
あの人がデスクで爪を切り始めたら。
アタシは不要な書類をビリビリと破き出す。
【ランチだけは平和に過ごしたいのお昼のまこメシ。】
『メゾンカイザー』
・スープランチセット

飛び散る爪に、眉をひそめる。
アタシの世界が、乱されていく。
配慮を促していいものか?
黙っていた方が利口なのか?
声を挙げるか、見過ごすか。
ココロは迷う、問いかける。
結局さ。
伝えるか伝えないかは、その人との関係次第。
注意の先に、「育(はぐく)む未来があるか」に尽きると思うんだ。
アタシだって、今後も円滑に過ごしたい相手なら、優しく伝えるけれど。
正直、あの人とは、関わり合いたくもない。
ならば。
云わない選択もあるのかな。
相手の全てを拾わず、疲弊せず、
イライラせずに、鈍感力を鍛えたい。
そして、祈らずにはいられない。
あの人の爪よ。
もう、一生伸びないで。

コメント