親の認知症

父の認知症が始まった。#39

父。鍵を失くす②(父。鍵を失くす①は、父の認知症が始まった。#38を参照)「家の鍵、落としちゃったんだ」「あちこち、ずっと探したんだけれど」「あの日は寒くて、身体中が痛くなっちゃって……」父は、哀しみと怒りを滲ませながら、吐き出すように語り...

父の認知症が始まった。#38

父。鍵を失くす①「お父さんが元気ないんだよ」姉から、突然、連絡が来た。いやいや、先日、会った時は、超元気だったけどな。たまに、父の様子を見に行ってくれる父の孫たちも、「おじいちゃんの様子がおかしい」と、一様に心配しているとのこと。姉も、父の...

父の認知症が始まった。#37

覚悟。現在、父は、「要支援1」。7段階ある要介護認定の中で、最も軽い状態である。認知症と診断されてから約1年が経過したが、今のところ、車の運転を止めたことと、週に1回、リハビリを兼ねてデイサービスに通っていること以外は、これまでと変わらない...

父の認知症が始まった。#36

門扉。比較的「まめ」だと思っていた父も、最近、腰が重くなった気がする。今まで普通にこなしていた習慣も、面倒なのか、やらないことも増えたようだ。そして、最近、気づいたのだが、父は、通りに面する「庭の門扉」を、開けっ放しにするようになった。あま...

父の認知症が始まった。#35

寿命。最近、父の「手先の震え」が酷くなってきた。気付くと、細やかに、リズミカルに揺れている。嗚呼。昔、近所のお爺ちゃんたちは、皆、そうだったなと、感慨深く思い出す。医学的には、「本態性振戦(ほんたいせいしんせん)」と呼ばれ、老化と共に顕著に...

父の認知症が始まった。#34

生きがい。父が認知症と診断されてから、ちょうど1年が経過した。アタシが見る限り、以前と比べても、認知機能に大きな変化は見られない。父は、一人暮らしで、家事は、相変わらず、自分でしているし。家電の扱いや、日常生活は、ゆっくりではあるが、問題な...

父の認知症が始まった。#33

相続対策。親が認知症になったら、初期段階で、やるべきこと。①家族全員で認知症について理解する②医療機関を受診する③介護認定を受ける④地域のサポートや介護サービスを利用する⑤預金や不動産などの財産を把握する⑥最適な相続対策を行うふむ。①から④...

父の認知症が始まった。#32

嗚呼、勘違い。アルツハイマー病の新薬「レカネマブ」が、2023年9月に日本で承認された。そして、2例目となる新薬「ドナネマブ」は、2024年11月にも保険適用される見通しだ。以前の薬は、認知症の症状を「一時的に軽くする効果」が期待できたが、...

父の認知症が始まった。#31

誰しも無縁ではいられない。父が認知症と診断されてから、そろそろ1年が経過する。そんな中、情報収集をしていると、知らさせる厳しい現実。もう誰も、認知症と無縁のままでは生きられないのではないか?高齢化に伴い、2025年には、日本の65歳以上の約...

父の認知症が始まった。#30

脳と身体と心と。最近の父は、弱気な発言が多くなったような気がする。「もう、いいかな」「年末までは頑張るけど、それ以上は分からないぞ」「後は、皆でなんとかしてくれ」加齢や認知症の症状により、徐々に、日常生活が面倒臭くなってきたのだろうか。以前...