第20柱 私の母さん神様『母さん神様の世界。』

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母さん神様の世界。

ここだけの話。
母さん神様の世界を、少しだけお話ししよう。



母さん神様は、「南東」からやってくる。


光に乗ってやって来る。
鳥に乗ってやって来る。
天まで届く階段や、エレベーターでやって来る。
ウォータースライダーに乗って、くーるくるとやって来る。


方法は様々だが。
夢枕に立つ母さん神様は、いつも「南東」からやって来る。


「春一番」みたいで、何だか素敵だ。



母さん神様の部屋。


次は、母さん神様の部屋を、少しだけ紹介しよう。



それは、夢の中、一度だけと特別に招かれた部屋である。
通されたのはマンションのような一室、リビングのみだ。


ダークブラウンを基調とした洋室で、高い天井と重厚な蛇腹の扉が、高級感を醸し出している。
室内にはL字型のソファや、オブジェのように美しい食器、観葉植物まで置いてある。
殆どが、地上の人間社会と同じ生活のように見受けられるのだが、処々に摩訶不思議な家電があるのが印象的だ。


まぁるい炊飯器は、蓋だけ宙に浮かび、しゅっしゅーぽっぽと美味しそうな湯気を出している。
壁に写し出される世界中のニュースや風景の映像は、まるで本物が目の前にあるかの如く画質が鮮明だ。


母は、瓢箪(ひょうたん)型をしたサイフォン式のコーヒーメーカーで、コーヒーを淹れてくれた。
見た事もないような螺旋状の注ぎ口から、ぽこぽっこと音を立てて出てくるコーヒーは、まるで『ジブリ』の世界のようだ。
いや、これこそが『母さん神様の世界』であり、日常なんだろうな。




「お隣さんは若い夫婦なの。とっても良い人よ」とほほ笑む母。

へー。
お母さん、亡くなってからは、こういう部屋で暮らしていたのね。
なんとも幸せそうで、良かった。



だけど。
ずっと、後で気づいたのだが。


招かれた母さん神様の部屋の雰囲気が、母の祖霊舎(それいしゃ:仏教でいう所の仏壇) に凄く似ていたのだ。
特に、ダークブラウン、高い天井、蛇腹の扉は、祖霊舎のそれと酷似している。
そう云えば、飾られていた観葉植物は「榊(さかき)」に似てたよなぁ。



しかしながら。
隣に住む若い夫婦は、いまだに謎である。

母のお墓の隣も、若い夫婦ではない。
誰だろう?

死後の世界。

死後の世界があるのかどうかは、正直、アタシには解らない。
が、母が見せてくれた「母さん神様の世界」であれば、いつか未来に行ってもいいかな、と思える。


あのね、母さん神様。
知っていたら、教えて欲しいの。


身体は消滅しても、魂は永遠に生き続けるの?
「生きる」ことと「死ぬ」ことは、深く、まぁるく繋がっているの?




母さん神様の返事は、こうだ。
「死んだらどうなるかは、自分で決めなさい」





人類の永遠の疑問は、
そう簡単には明かしてくれないようだ。


だからこそ。
いつかこの心と身体を手放すその時まで、
精一杯、生き抜かなければならないとも思う。



いつか、自分の命が尽きるその瞬間まで。
答えを、追い求め続けるしかない。


つづく

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