第10柱 私の母さん神様『丑三つ時に会いましょう①』

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丑三つ時に会いましょう①


母の葬儀を終えた日の夜のことだ。


酷く疲れていて、
身も心も硬直したまま、布団に入った。


とりとめのないことばかり、
浮かんでは消え、消えては浮かぶ。


疲れているのに、眠れない。
かと思うと、乱暴に、浅い眠りに引きずり込まれる。





うつらうつら。

寝ているのか、起きているのか。



うつらうつら。

生きているのか、死んでいるのか。




人は、いつか、死ぬ。
だけど、それは、遠くで鳴り響く雷鳴のようだと思っていた。


怖いけど、まだ、遠いから大丈夫。
「いつか」は、いずれ辿り着く「遠い未来」だと信じていた。








浅い眠りの淵で、ふっと、空気が変わるのを感じた。

そう。

小さい頃から、ずっと敏感に感じとっている、あの「気配」がする。












来たな。










その「気配」は、いつもアタシをびくびくさせるんだ。

大切にしてくれる気配なのか。
脅かそうとしている気配なのか。

すぐには、正体が分からないからだ。





今日の「気配」は階段を上がり、部屋のドアから音もたてずにスルリと入ってきた。
そして、ベットに横たわるアタシの隣を、足元から頭の方へ、ゆっくりと通り過ぎて行った。


この「気配」は……。




母だ。





死んだ筈の母が、そこにいるのを感じる。
姿は見えないが、確かに「温かい気配」を感じるのだ。


お母さん! お母さん!
思わず、叫んだ。


心の中で叫んでいるのか、実際に叫んでいるのかも、わからない。
とにかく、必死で呼びかけた。


おかあさーーんっ!


母は返事をしてくれない。


「気配」だけが、部屋の中をゆっくりと横断し、
やがて、跡形もなく消えてしまった。


今のは夢?
それとも現実?


虚実の間(はざま)で、完全に目が覚める。


夜中に突然目覚めると、咄嗟(とっさ)に時計を見てしまうのは、人の習性だろうか?


午前2時。
まさに、怪談話でお馴染みの「丑三つ時(うしみつどき)」だ。






「丑三つ時」とは、午前2時から2時30分までの30分間のことを指す。

『草木が眠る丑三つ時に、魔物が跳梁(ちょうりょう)する』なんて昔話があるが。

いやいや、現代でさえ、不思議な時間帯だと、ずっとずっと肌で感じていた。

「丑三つ時」は、霊的なエネルギーがアクセスしてきやすい時間帯だ。

海が割れて、道が出来るように。

あちらとこちらの世界が繋がるような、不思議な時間帯なのである。




母が。
あちらの世界から、会いに来てくれたのだ。


つづく


コメント

  1. きょん より:

    私も亡くなった父の気配ではないか、と思うときがあります。と、思いたいのだと思います。
    護られている感じ? 不思議です。

    • まこ まこ より:

      きょんさんへ
      こちらが亡き人に「会いたい」と思うように、お父様の方だって、きょんさんに「会いたい」と強く願っているはずです。
      絶対、護ってくれているのだと思いますよ。
      本当に不思議ですね。
      まこ