言霊(ことだま)。
呪いなんて、関係ない人生でいたかった。
だけど、やっぱり許せないヤツもいる。
皆を苦しめた人間が、
どうして、幸せそうに生きているの?
もし、今、偶然、アタシが拳銃を手にしたら、
アイツを撃ち抜いてしまいそうだ。
いやいや、あんなヤツのために、
アタシが人生、棒に振る必要はないのだよ。
だから。
こっそり、
呪いをかけたんだ。
「禿げろ、禿げろ、禿げてしまえ」
云っておくが、
ジェイソン・ステイサムみたいな、世界で最もセクシーなハゲじゃないぞ。
誰もがのけぞるくらいの、激しく見苦しいハゲである。
もしも、
「そんな呪いはぬるい」と感じた人がいるならば、伝えておこう。
自分が禿げたと悟る瞬間は、
きっと恐怖に違いない。
それに。
言霊(ことだま)を侮るな。
言葉は、生き物なんだ。
一度、口から出た言葉は、
生き物となってチカラを発揮するのだよ。
呪いの言葉も。
ポジティブな言葉も。
本日のまこメシ。
自分で作って、自分一人で食べる食事は、
「アタシ、天才」と呪文を唱えることにしている。
【天才が作ったフツーの食事のまこメシ。】
・卵レタスチャーハン
・残り物ぶち込み味噌汁
・山芋の和え物
・リンゴ
・豆乳
呪ったアイツに、久しぶりに会った。
以前より、3倍速で、禿げていた。
呪い成功、ざまあみろと、高笑いしようと思ったが、
これが、案外、どうでもいい。
知ってるよ。
傷つけられたり、酷いことをされても、
報復しないで前向きに生きて幸せになった方が、
自分の為だってことを。
結局さ。
憎たらしいアイツを呪っている間は、
相手に縛られていることになる。
そんなヤツに、時間や労力、心を使うのはもったいないんだ。
どうやら、呪いは浄化したようだ。
アタシがアタシにかけていた呪いが。
つづく
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