なんでもない日常

一歩前進。

金言。 アタシが新入社員だった頃、会社のトイレで、人知れず、涙する日もあった。 その日も、何にも出来ない自分が悔しくて、トイレで一人、泣いていた。 ふと前を見ると、トイレの壁に貼紙がある。 「一歩前進」 誰が書いたか知らないが、今のアタシに...
なんでもない日常

ズレちゃう電車。

新人さん? 暖かい春の日差しを受けながら、街中に、新入社員が溢れ出す季節。 アタシは、一人、家路を急ぐ。いつものように、A駅から電車に乗り込んだ。 地下鉄の駅の間隔は、短い。すぐに、次のB駅に到着だ。 が、あれ? 扉が開かない。すぐに、運転...
なんでもない日常

お父さんと呼ばれて。

お父さん? 休日のデパ地下は、混雑している。押し合い、へし合い、人が流れていく。 買物途中のご婦人が、旦那さんを見失いそうになり、小さく叫んだ。 「お父さん!」 周囲の紳士たちが、一斉に振り返る。汝(なんじ)の名、皆、お父さんのようだ。 夫...
なんでもない日常

父はクチ下手。

留守電。 一人暮らしの実家の父へは、大体、アタシから電話する。 普段はクチ下手の父だが、それでも、楽しくお喋りしてくれる。 先日、珍しく、父から着信があったようで、1件、留守電が残されていた。 あれ? お父さん。いったい、何の用かな? (以...
映画

僕は、世界を変えたいわけじゃない。

シン・仮面ライダー。(ネタバレなし) 映画『シン・仮面ライダー』(庵野秀明監督)を観た。仮面ライダー自体、全くの初見で、死ぬほど、興味はなかったのだが。 最初は、ここどこやねん、どこで戦ってんねんと、悪態ついていた。 が。スピード感あふれる...
なんでもない日常

迷う女。

しまむらセール。 先日、『しまむら』のセールで、3枚組ショーツ780円(税別)を見つけた。これは、絶対、「買い」である。 普段なら、「M」サイズを購入するところだが。自宅用なので、ゆったり目がいいかな?それに、最近、太り気味。でも、いったん...
なんでもない日常

自分の足でどこまでも歩いていける。

友の言葉。 病を患った親友が、亡くなる2週間前に遺した言葉。 皆、贅沢だよ。 食べたい物を食べられるでしょ。 自分でトイレに行けるでしょ。 その気になれば、自分の足でどこまでも歩いて行けるでしょ。 生きられるだけ、いいじゃない。 そう。アタ...
なんでもない日常

独身オーラ。

おひとつからでもお買い求めいただけます。 夕暮れせまる商店街で、美味しそうなコロッケを売っていた。チラと横目で眺めると、「おひとつからでもお買い求めいただけますよ」と、優しいお声がけをいただいた。 自身の過去を振り返ると、ふむ、この言葉、よ...
なんでもない日常

出会いの季節。

どこにでも出会いは転がっている。 人事異動の季節。我が社にも、新しい風が吹いた。 そのうちの一人は、50代後半の男性H氏。アタシの上司になる方で、本日、初対面のご挨拶である。 マスクの上からでも読み取れる、温厚そうな雰囲気。ふー。良い人そう...
なんでもない日常

あと何回、桜を愛でることが出来るのだろう。

あと何回……。 幼い時には、考えた事もなかった。あと何回、桜を愛でることが出来るのだろう。 そんな事を思うようになったのは、勿論、年齢を重ねたことも、理由の一つであるが。この世の仕組みを、ほんの少し、理解してきたからだと思うんだ。 人生なん...