悟りと慈愛と広い背中
バンコク2日目。
光の刺客が降り注ぐ。
今日も暑くなりそうだ。
早速、バンコク観光のハイライト、3大寺院(ワット・プラケオ/ワット・アルン/ワット・ポー)へと向かう。
朝8時、ホテルのすぐ前、フアランポーン駅に到着。
突然、スピーカーから国家が流れ、それまでせわしなく歩いていたタイ人たちが、一斉にピタリと立ち止まる。
一歩遅れて、アタシもその場で硬直する。
わわ。本当だったんだ!
タイでは毎日8時と18時に国家が流れ、演奏が始まったら起立をして、自分の時間を国に捧げるのだ。
「国民すべてが最後の血の一滴までも、犠牲にすることができる」と(心の中で)歌うのである。
演奏が終了すると、皆、何事もなかったように歩き出す。
駅はまた賑やかになり、人々はさざめく。
何だか、映画のワンシーンのようだ。
電車を乗り継ぎ、チャオプラヤー川からボートに乗って目的地へ向かう。
バンコクの中心地を流れるチャオプラヤー川は、人々の交通の大きな要素だ。
夜は大型船でディナークルーズを運行、ライトアップされたワット・アルンが幻想的に浮かび上がる。
が、昼間のボートは、ただの定期船、いや、渡し船と言った方が近い。
気を抜いていると、茶色い川の飛沫(しぶき)を顔面で受け止める事になるので、要注意だ。
船着き場に到着。
揺れるボートを、へっぴり腰で下船する。
バンコク三大寺院はいずれも川のほとりにあるので、さぁ、一気に楽しもう!
■ワット・プラケオ(エメラルド寺院)
■ワット・アルン(暁の塔)
■ワット・ポー(黄金の大寝釈迦像)
どれも圧巻!
色とりどりのタイルで装飾された仏塔や、細部まで丁寧に施されたモザイクなど、全てが豪華絢爛で、本当に美しい。
アタシのお気に入りは、悠然と横たわる巨大な涅槃仏(ねはんぼとけ)。
この金ピカのお釈迦様、半目で昼寝のポーズ。
何でも、悟りの境地と慈愛が感じられるそうだ。
巨大な足の指1本分がアタシの身長位だろうか?
足の裏も巨大だが、広い背中もまたステキ。
もっと早く出逢いたかったわん。
つづく
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