第43柱 私のあねご神様『一匹狼』

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一匹狼。


「いつまでランチしてんの? 他の人が出かけられないでしょ!」


ほーーーい。
スミマセンでしたぁ。


女帝・花子先輩に一喝され、ランチから戻った女性陣たちが、散り散りに逃げ惑っている。
仁王立ちの花子先輩。
よく見る光景だ。


花子先輩は、長年この会社に尽くしている、総務担当の女性である。
小さな身体、童顔、柔らかそうな白い肌に、ショートカットがお似合いだ。
快活な性格も含め、何となく、お笑い芸人の山田花子さんに似ている。
(なので、このブログでは、花子先輩と呼ばせていただく)


性格は、質実剛健(しつじつごうけん)。
そして、遠慮ない物言い。
ゆえに、職場のスタッフ達からは、煙たがられることも多い。
泣く子も黙る、一匹狼の花子先輩なのである。




あねご神様、登場。


「思い気って、花子先輩の懐に、飛び込んでみなさいよ」

今日も、あねご神様は、あっけらかんとアタシに告げる。


そうですけど。
ちょっと、まだ、うーん。


煮え切らないアタシに、あねご神様は続けた。

「オマエに、色んなことを授けてくれるわよ」




紹介が遅れたが。
あねご神様は、アタシの三代目・指導霊である。


圧倒的な美貌の持ち主。
明るく行動的で、情に厚い親分肌。


なので、
三代目・指導霊を「姐御(あねご)神様」と呼ぶことにしたのだ。


しかしながら。
「オマエ」呼ばわりの上から目線は、三代目も引き継ぐのね。(涙)




いや、しかし、あねご神様。
正直、花子先輩は怖くて近づけませんよ。


今朝だって、
5分遅刻してきた男性社員が、花子先輩にコテンパンにやられていた。


今も、布巾(ふきん)の洗い方を注意された若い女性社員2人が、給湯室で、
『あのオバサン、うるさい!』と毒を吐いているのを目撃したばかりだ。


女帝・花子先輩の懐に入るなんて、
入社したてのアタシには、相当、気が重い。




「聖は俗を纏い、賢者は愚者を装う」

あねご神様が、明るく、言い放つ。
難しそうな言葉だが、何だか、面白がっているようにも聞こえるぞ。


ま。難しい事はよく解らないが。
花子先輩は、実は、天使ということか?


確かに。
花子先輩って口は悪いけど、云っている事は、いつも正しい。
それに、人によって態度をコロコロと変えることもしない。
皆に、平等に、厳しいのだ。


それに。
陰で花子先輩の悪口を云う女性社員の方が、嫌悪感を感じる。


さて、本物の聖はどちらだろう?



うーん。
怖がってないで、一度、花子先輩とランチでも行ってみようかな?

つづく

コメント

  1. きょん より:

    花子先輩は、頼りになる素敵な先輩ですね。私もそこにいたら叱責されてます。

    • まこ まこ より:

      いやいや。
      いつも温かいコメントをくださる「きょんさん」のような方でしたら、花子先輩のお気に入りになると思います。離して貰えないかも?